阿倍野と天王寺をごっちゃにしている人は多いと思います。地元の人でも、どうもそのあたりが曖昧で、行政区分上、阿倍野区と天王寺区に分かれてはいるわけですが、経済区域、あるいは住宅環境としては、きちんとした線引きが微妙になってきます。両区は実際隣り合って接しており、多くの鉄道会社がその接点にターミナル駅を設け、巨大商業施設も集中して建てられています。JR天王寺駅のすぐ横が、近鉄阿部野橋駅になります。
いわゆる天王寺とされる地域はまた、同様に阿倍野とも呼ばれます。この地で栄えた阿部氏にちなむものというのが有力な説ですが、いずれにしても、狭義に「天王寺」または「阿倍野」と称する際は、JR西日本や大阪市営地下鉄、あるいは近畿日本鉄道や阪堺電軌道の駅名に沿って呼ぶことが一般的だと思います。阿倍野の賃貸を探す、という場合には、地下鉄「あべの」駅、近鉄「阿部野橋」駅、高速バス「あべの橋」のりばなどの周辺に立地する物件、ということになるでしょう。
広義に「阿倍野の賃貸」という場合は、阿倍野区全体における賃貸物件を指すわけです。先ほど触れた阿倍野区北部の繁華街は大型商業施設やターミナル駅が密集し、わざわざ難波や梅田まで足を延ばすまでもなく、地元で大抵の様が足りてしまいますし、北東部や南西部は文教地区として発展し、たいへん暮らしやすい所です。特に南西部は風致地区としても有名であり、芦屋・代官山などに並ぶ高級住宅街として知られている地域です。
阿倍野の賃貸を考える場合、どのエリアを選択するかは、やはりそれぞれの目的に沿って選ぶのが良いでしょう。北畠、帝塚山ともなれば、物件によっては結構予算も必要になるでしょうが、全体的に、阿倍野の賃貸も天王寺の賃貸も、他県の同程度の物件に比べるとお安いというイメージがあります。実際、同じ大阪市でも、梅田や難波あたりに比べ、お得で優良な物件が目につくのです。
就学年齢のお子さんのおられるご家庭なら、阿倍野の賃貸ですとやはり文教地区の物件がお奨めです。治安も良く、住みよい街、というイメージの阿倍野です。一方で駅へのアクセスも良く、どこへ出かけるにも最適なのが阿倍野の街なのです。商業施設も病院も充実しているので、生活圏としてのレベルもかなり高いのではないでしょうか。